■ 旧FD24mmF2.8 S.S.C. とか。
旧FD24mmF2.8 S.S.C. とか、1973年、40年前の設計だよ。
前、その後ろ、インナーフォーカスの一番後ろ、後ろ玉、計4枚がカビッカビでハゲシクひどい事になってた。とりあえず、カビ退治しての撮って出し。
夕日の逆光で、わりと好きな感じでソフトフォーカス風味がでた。
とりあえず、全玉ばらして、
飾り板を外す、んだけどいつものゴムじゃ回らない。たぶん汚れで固着してるんだろうなー、とアルコールで湿らして金属をケガくときのコンパスをカニ目回し的に使ってまわす。飾り板はキズが付いたけど、コレクターズアイテムって状態のものではないし、外れればそれでいい。
べたべたな汚れはどんどんアルコールで拭き取っていく。それでもだめなタール状の汚れはアセトンで落とす。
フィルター取り付け枠の4本ネジを外すも、レンズの横の4本は外さないほうがよさそう。
ピントリングの飾り筒を外すために、アルミのヘリコイドの一番外側にある3本のネジを外す。小さいワッシャーもあるので無くさないようにね。
アルミのヘリコイドのすぐ内側にはカニ目でまわすリングがあるので、これを緩めると前玉の2枚が取れる。
この2枚のあいだが汚れていたので、これも前後二つに分解。
次は後ろから攻めて、一番後ろ玉のカニ目をまわすと後ろ玉がごろんと取れる。一番後ろ玉はこのごろんと取れたユニットをさらに分解するのだけど、結局塩素系漂白剤で30分浸け置きして、それでもまだちょっとカビ後が残ってる…
って感じで、とにかく全部カビは落とした。
雨の切れ目に何枚か撮影してみたところ、
24mmF2.8はマイクロフォーサーズで使えば、48mmでF2.8。さてこのレンズはどんな感じだろう?今日ちょっといじってみた感じだと、解像度の高さみたいなのはわりと無い感じ。
6月の梅雨の晴れ間で青空をおさめてみる。
太陽ちょい切りで逆光で撮れば、フレアもゴーストも両方でる。なんせ40年前だぜ、設計も製造技術も。色調だって黄色みが強い。
それもRAW現像でi-Finishとかかけてみれば、
普通に順光で撮れば、
青もきれいに写る。オレンジだっていい感じ。この色調が撮ったままで調整無しの色。
あと背景のぼけ感はざわついていてけっこううるさいかな。これが落としたとはいえカビてたためのものか、設計からくるのか、中途半端な絞り値だからか、そもそもm4/3のデジカメで使ってるからだろ、なのかは、わかんないけど。
左が解放のとき、右がこのレンズでめいっぱい絞ったF16の時。
ウワサだと旧FDはみんなそういう傾向だそうだけど、絞り具合で描写がどんどん変わるらしい。
実際、解放のF2.8でカメラの14倍スコープできっちりピントを合わせたあと、そのままF5.6まで絞るとさらに像がシャープになる。けれどぼけはすごくざわざわになる。
40年前のレンズなのでこの辺もたのしんでしまうのがいいんだろうな。
Update: 2013/07/06 22:23